排泄・入浴

 この頃は既にもうオムツやリハビリパンツに頼る必要も無く、自力でトイレまで行き、用を足せるようになっていた。

 ただ、夜間のトイレは寝ぼけ眼のため、ナースコールを押し、看護婦同伴で行く事が義務付けられていた。

 前回の病院同様、毎朝体温と一緒に便と小水の回数を報告せねばならなかった。あまり便や小水が出ないと腎臓に影響があるらしく、便秘2日目辺りになると便意を促進するための薬を増やされ、それでもダメで3日目になってしまうと浣腸をして出す事になっていた。

 それでも私は2日目辺りからスッキリしなくて嫌だったので看護婦を呼び、「もう3日目なんですけど、頑張ってるんですけど出なくてもうお腹が張って気持ち悪いんです。」と少し話を作って浣腸をしてもらっていた。

 ある日、浣腸をしてもらった次の日、お腹の調子が良過ぎてしまい、1日に2回も出てしまった上、2回目、トイレットペーパーを一度に大量に流してしまったものだから、詰まって水が溢れ出てきてしまい、そこのトイレを数時間使用禁止にしてしまった。それ以来私は、看護婦達の間で「トイレを詰まらせた人」として扱われるようになってしまった。

 入浴は曜日と時間が決まっていて、入浴がある日はリハビリに行く前に前もって、準備をしてベッドの上に入浴道具を置いておくことになっていた。

 入浴道具の準備は、シャンプーとボディソープ、ボディタオルを洗面器の中に入れ、自分のものと分かるように名前の書かれたビニールバッグに入れて、バスタオルと一緒にベッドの上に出しておくと、看護婦がリハビリに行っている間に回収に来て、浴場まで持って行って待機してくれているのである。

 そして私はリハビリが済んだら、病室とは別の階にある浴場に行くだけで、後は入浴となる訳である。

 この病院は、これまでの二つの病院と違い、一度に複数の人が入浴するようになっていた。

 浴場の脱衣所では入浴担当の看護婦が待機しており、私が行くといつもいっぱいで次が控えているらしく急いで服を脱がせ、浴場の入り口まで裸で車椅子に載せ、連れて行ってくれる。

 そこからは5箇所くらいあるシャワーのうち、空いている場所まで自力で浴場の手摺に掴まりながら歩いて行き、まず頭から体を洗うのである。そして一通り体を洗い終わると浴槽に浸かる。

 だがシャワーは5箇所くらいあるのに、それに比べ浴槽の許容人数は少なく、浴槽に2人いる場合は、一人が出るまで待ち、出るのと交代で入らねばならなかった。

 浴槽は、許容人数は少なかったが足もゆったりと伸ばせ、割と広く、温泉宿のようでもあった。

 浴槽は洗い場から80cm程高い位置にあり、浴槽まで2 ,3段程の木の階段が付いていた。

 階段には手摺が付いていたので、ゆっくり登り降りが出来るようになっていた。
入浴が終わると浴場の入り口にバスタオルをかけた車椅子が準備されていて、そこに座り、脱衣所へ連れて行ってもらい、着替えるのである。

 着替えたら、看護婦がしまってくれた荷物を自分で抱えて別の階にある病棟の自室まで戻るのだが、入浴の終了とリハビリの開始時間が重なってしまう事があり、非常に混雑してしまい、なかなか迎えの看護婦が来ない場合があり、来ても、いっぱいで何回も送らなくてはいけない時があるのである。

 そんな時は、他の看護婦に荷物だけ預けて、同じ階にある売店に行き、閑つぶしのマンガ雑誌等を見て、時間を稼いで頃合を見計らってから帰った。

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