山あげ祭は、栃木県の烏山で江戸時代から続いている地芝居(農村歌舞伎)の一種である。
 東北線の宇都宮から二両編成のディーゼルカーに揺られること一時間。列車は山あいを縫って、終点の烏山に到着する。
 全国に数ある地芝居の中でこの、烏山山あげ祭が全国的に有名なのは、芝居そのものよりも、その舞台装置にある。

 道のまんなかに舞台を持ってきて演じ、それが一日六回行われる公演一回ごとに舞台ごと移動するということ、芝居に使われる「山」と呼ばれる竹竿に和紙を張って作られた背景装置は、他に例がない。
 山は観客の側から見て、前山、滝山、大山と順に高いものとなり、大山は建物三階建てにまで及ぶ。立てるだけでも一時間はかかる大変な作業だというのに、夏の暑いさなか、朝九時頃から夜は十時まで、六回の公演の度に立てられ、三、四十分の芝居を終えると片づけに入り、山は倒され分解されて、次の場所へと運ばれて、再び組み立てられる。

 人通りもまばらな街の通りはその一時だけ野外劇の大舞台となる。

大山を上げる
祭の日の烏山の町
祭の日の烏山の町
山あげ祭を見る。 烏山線のディーゼルカー
烏山駅
       

 

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